第21回 セ・パの強さを比較する(3)(2021.8.16)


 オリンピックが終わって後半戦がスタートしたが、前半戦終了までの結果を使ってブラッドリーテリーモデル(Bradley-Terry model、BTモデル)で12球団の強さを比較する。

 下の表は今年ペナントレースの対戦成績(7月14日終了まで)で、交流戦終了から前半戦終了までの1か月間に変化があった。まず、パ・リーグはオリックスが12勝7敗で3位から1位に、ロッテが9勝6敗で4位から3位に浮上した。セ・リーグは阪神が9勝14敗で2位との差が縮まった。
 πiを見ると、両リーグとも実際の順位と一致している。交流戦終了時点でπiが90.96(勝率が.672)だった阪神は68.80まで下降して優勝争いがおもしろくなった。



 続いて、これまでと同様に、引分は0.5勝0.5敗として計算した場合も見ていく。



 引分を加算しても勝率の順位に変化はなかった。πiを見ると、広島とDeNAが入れ替わった。
 表では37.44と同じ数値になっているが、桁数を細かく見ると、広島が37.439に対してDeNAが37.443で僅かにDeNAが上回った。

 次に、カモと苦手の関係だ。絶対値が0.7以上に色をつけた。
 同一リーグ内でのカモと苦手の関係を見ると、楽天→西武(9勝3敗)、阪神→ヤクルト(11勝4敗)、巨人→DeNA(9.5勝2.5敗)の3つが絶対値1以上だった。今後はこの力関係がどうなるのかがポイントと言える。




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