第13回 無死(ノーアウト)1塁、犠打か強攻か(2011.08.23)


 今回は無死(ノーアウト)1塁からの犠牲バント(犠打)の是非について考えてみたい。
 既にいろいろな書籍やサイトなどで語り尽くされた感があるが、2011年のデータをもとに自分でも調べてみた。
 考えれば考えるほど、よくわからなかったというのが結論だ。

 左の表は2011年ペナントレース(4月の開幕から7月末まで)において、無死1塁からどのような作戦を選択して、ランナーの状況とその後の得点がどのようになったのかをまとめたもので、数字はいずれも起こった回数を表している。なお、見やすさを考慮して0回は省略した。

 以下、表の読み方の説明が長々と続くが、分岐になっているだけなので1つ1つ目で追っていただきたいと思う。
 無死1塁という場面は全部で1975回。ここでバント(犠打)を試みて成功したのが540回、失敗したのが82回である。一方、バントを選択しないで強攻(ヒッティング)したのが1353回である。

 まず、無死1塁の総計1975回のうち、そのイニングで0点(無得点)に終わったのが1250回、1点を獲ったのが359回、2点を獲ったのが208回・・・(以下略)、これらを平均すると0.68点を獲ったことになる。
 次に、バント成功した540回では、そのイニングで0点(無得点)に終わったのが338回、1点を獲ったのが118回・・・(以下略)、これらを平均すると0.61点を獲ったことになる。
 続いて、バント失敗した82回では、そのイニングで0点(無得点)に終わったのが60回、1点を獲ったのが8回・・・(以下略)、これらを平均すると0.55点を獲ったことになる。
 最後に、バントせずに強攻した1353回では、そのイニングで0点(無得点)に終わったのが852回、1点を獲ったのが233回・・・(以下略)、これらを平均すると0.72点を獲ったことになる。
 ここでの平均得点の違いが「送りバントが損である」とされる理由の1つである。無死1塁から得られるであろう0.68点よりも、(確実に点を獲るためにアウトを1つ犠牲にした)送りバント後に得られるであろう0.61点の方が小さいので、わざわざ相手にアウト1つを与えることはない、というものだ。


 ここまでは、(1)バントが成功した540回、(2)バントが失敗した82回、(3)強攻した1353回のそれぞれの平均得点に着目していたが、(1)〜(3)を細かく分岐した平均得点についても見てみよう。

■(1)バントが成功した場合
 ここでの「バント成功」とは、記録上「犠打」が記録された場合のことである。無事に成功したのだから、540回全てで「1死2塁」になっていると思われがちだが、犠打後に悪送球などのエラーや野選が絡むと「無死1・2塁」「無死1・3塁」「無死2・3塁」といったラッキーに遭遇することもある。
 これらの3つの現れた頻度(回数)が15回と少ないので断定的な言い方はできないが、「1死2塁」に比べて平均得点が大きくなっている。アウトカウントが減らないまま、塁上に2人のランナーが残るのだから当然といえば当然なのだが・・・。
 このラッキーな15回が起こった割合を求めると、15回÷540回=2.78%であるが、この15回を含めると540回での平均得点が上振れしてしまうため、今回のテーマである送りバントについて議論の対象にするのは、これら15回を除外した「1死2塁」での525回にするのが正しいと思う。
 「1死2塁」の525回に限定すると、平均得点は少し下がって0.58点となる。

■(2)バントが失敗した場合
 「バント失敗」の定義は非常に難しい。今回の調査で一番時間が掛かった部分で、記録上に残るのはスリーバント失敗による三振だけだ。
 バントのゴロが野手に好捕されて2塁で封殺されたり、バントがフライになって走者を進められなかったりするのは記録に残らないのだ。例えば、前者では「投ゴロ」や「遊併打」、後者では「捕邪飛」や「一飛」という普通のアウトと同じように記録され、強攻した結果での凡打と区別がつかないようになっている。いろいろ難しいところもあるが、ここでの「バント失敗」の定義は、以下の2つとした。
  ・バントによる三振(バットにボールを当てられなかった)
  ・バントをしたが1塁走者を2塁へ送れなかった(バットにボールを当てたが送れなかった)

 ただし、2ストライクまでバントを試みたが、ヒッティングに切り替えて凡打(安打)した場合は含んでいない。バント企図を厳密に調べるには無死1塁での全打席で映像解析が必要になるが、一個人が調べるのは限界があり不可能であろう。上記2つに限定しても、完全に拾い出すのは大変で、私独自の集計結果だということをお断りしておく。

 バント失敗後の塁の状況は、
  ・1死1塁(1塁走者が封殺されて打者は出塁した or バント飛球がフライアウトになって1塁走者が進塁できなかった)
  ・2死無走者(併殺打 or 打者がフライアウトになって1塁走者が戻れず併殺)
のどちらかだけである。
 1つだけ「1死2塁」があるが、これは6月9日の西武vs広島の4回表に、1塁走者が小窪哲也、打者が7番松山竜平のバントがキャッチャーフライになるも、キャッチャーが倒れこんだ隙に小窪がタッチアップで2塁を陥れたためである。詳しくは西武ライオンズの公式サイトでご確認いただきたい。結果的には送ったのと同じであるが、バントそのものは失敗しているのでこちらにカウントしている。
 バントを失敗すればアウトだけ増えてランナーが進まないので、その分だけ得点が減りそうなものだが、バントが成功した時の平均得点0.58点と比べると、失敗した場合でも0.55点とそんなに差がない。バントが成功しようが失敗しようが得点に差がないと思われるかもしれないが、これについては後述する。

■(3)強攻した場合
 バントをしなかった場合の全ケースについて取り上げる。(2)でも述べたように、2ストライクまでバントを試みたが、ヒッティングに切り替えたような場合はこちらにカウントしている。また、(2)で拾い出せなかった一部が(3)に含まれている可能性があることもお断りしておく。
 強攻後の塁の状況は、上表にあるように全部で10パターン存在するが、これを以下のように5つに分類した。
(A)最もうまくいった(最良の)ケース→打者が長打を放ち、1塁走者が生還した場合を指す。「無死無走者」「無死2塁」「無死3塁」が該当する。このうち、「無死無走者」というのは打者がホームランを打った場合で、この時点で2点を獲っていることになる。
(B)チャンスが拡大したケース→打者が安打や四球などで出塁した場合を指す。「無死1・2塁」「無死1・3塁」「無死2・3塁」が該当する。
(C)アウトが1つ増えたが、走者を進めたケース→打者はアウトになったが、進塁打などで走者は進めた場合を指す。「1死2塁」「1死3塁」が該当する。結果的には送りバントとほぼ同じことになっているが、強攻という目的から考えるとアウトを与えたことは成功とは言えないため「妥協」としている。
(D)チャンスが縮小したケース→打者が凡退(三振やフライアウト)して走者を進められなかったり、打者のゴロで1塁走者が封殺されて打者はセーフになった場合を指す。「1死1塁」が該当する。
(E)最もうまくいかなかった(最悪の)ケース→打者が併殺打になったり、フライアウトやライナーアウトで併殺になった場合を指す。「2死無走者」が該当する。


 (1)の「1死2塁」、(2)の全部、(3)を5つに分類したものを再構成したのが左の表である。

 1つ目の表では平均得点だけだったが、ここでは得点確率にも着目する。得点確率というのはそのイニングで得点した割合のことだ。例えば、バントが成功した「1死2塁」では無得点に終わったのが334回なのでその割合は334÷525=63.6%となる。無得点に終わったのが63.6%なので、1点以上の得点を獲った割合は、100%から63.6%を引いた残りの36.4%ということになる。
 平均得点だけを見ると、バントが成功した0.58点とバントが失敗した0.55点には差がないが、得点確率を見ると、36.4%と26.8%とで約10%の差があることがわかる。「10%の差」と書くとわかりづらいかもしれないが、36.3%÷26.8%=1.35…と考えると、バントが失敗した時に比べて成功した時は得点の入りやすさが1.35倍になるということである。
 強攻した場合は非常にわかりやすい。最良→拡大→妥協→縮小→最悪の順に見ていくと、平均得点は2.06点→1.31点→0.49点→0.39点→0.10点、得点確率は100%→64.3%→29.4%→22.2%→4.5%と推移しており、アウトが1つ増えると平均得点も得点確率も大きく下がっていることがおわかりいただけるかと思う。特に「2死無走者」から得点を挙げるのは相当に困難であろう。
 強攻によるこれらの成功や失敗を全て含めた上での平均得点が0.72点であり、得点確率が37.0%であるということを留意していただきたい。


 ここで比較するのは、上表の「@バント成功」と「B強攻」である。平均得点も得点確率も強攻が上回っているので、バントよりも強攻した方が良いと思われるだろう。多くの文献でもデータとして示されるのは、
  ・「無死1塁」の時の平均得点と得点確率
  ・「1死2塁」の時の平均得点と得点確率
を比較して、「1死2塁」になると平均得点と得点確率が下がるからバントはするべきではないと論じられている。ここで示される数値については注意が必要で、「1死2塁」というのはバントで送った場面だけでなく、それ以外の場面も含まれているということだ。例えば、先頭打者が凡退して、次打者が2塁打を打てば、それも「1死2塁」としてカウントされ平均得点や得点確率が計算されている。アウトカウントと塁状況の関係というのは、
  ・塁状況は「無走者」「1塁」「2塁」「3塁」「1・2塁」「1・3塁」「2・3塁」「満塁」の8通り
  ・アウトカウントは「無死」「1死」「2死」の3通り
なので、全部で8×3=24通り存在することになる。この24通りの場面での平均得点と得点確率を求めた一覧表というのがある(後述)が、これらは全てその状況に至るまでの過程を考慮していないものである。場面ごとの「得点に入りやすさ」のような比較をするのであればそれで充分であろうが、送りバントの是非を問うのであれば、「無死1塁の全場面」と「1死2塁の全場面」を比較するのではなく、「無死1塁」からの「バント後の場面」と「強攻後の場面」とで比較するべきである。
 しかしながら、苦労してバント有無間の得点状況を集計したが結局のところ、バント成功後の「1死2塁」の方が得点が入りにくい、という従来と変わらない結論になった。7月末までのデータなので、これが今後どう変わっていくのか見ていきたい。シーズンが終わったら頃にまたアップしたいと思う。


 2つ目の表から「バントが成功して1死2塁になった場面」と「強攻した全場面」の得点確率の推移を抜粋してまとめたのが左の表およびグラフである。4点〜8点を獲ったのは「4点以上」として1つにまとめている。私のイメージでは、ビッグイニングの定義は「1イニングに4点以上」と考えているので、ビッグイニングになる確率と見ることもできると思う。

 こうして分布を見るとほとんど差がないことがわかる。
 このデータに対してt検定をおこなう(明らかに正規性ではないのに用いることへの是非は抜きにして)とp値が0.01を下回り有意になった。ただし、相関比(η2乗)を求めると0.004にしかならないので、実用上、「意味があるほどの差」、つまり、一方の作戦を否定して、もう一方の作戦を積極的に選択するほどの大きな差があるとは言えないであろう。
 ちなみに、ノンパラメトリック検定であるウィルコクソン検定(マン・ホイットニーのU検定)をおこなうと有意にならなかった。しかし、この後データが多く集まると僅かな差しかなくても有意になってしまうこともあるので、p値の大小だけを見て判断しないように注意していただきたい。
 統計的検定で有意ということは、差の大きさが証明されたということではなく、あくまで両者の差が0ではないことを述べているにすぎず、充分な差があることと同義ではないからだ。

 (有意差がないことは充分にわかった上で敢えて述べるが、)分布を見ていくと、「1点を獲りに行く」ということであればバントの方が確率が高く、「多くの得点を獲りに行く」ということであれば強攻の方が確率が高い。「4点以上」では4.4%÷1.5%=2.90・・・で、約3倍の開きがあることは重要な点かもしれない。

 平均得点や得点確率といった1つの値だけを見るのではなく、データの状況(分布)を視覚化(グラフ化)するのは非常に重要で、私も結構やってしまうのだが、Excelや統計解析ソフトがあることで、分布をロクに見ないで平均値と標準偏差を出して何となくわかった気になっていることが多いのではないだろうか。特に、今回のような分布の時には平均値では不充分で、平均値というのはデータが正規分布(山の真ん中が最も高くて左右対称になっている)している時に最も威力を発揮するが、このような一方に偏った分布では平均値というのは必ずしもデータの本質を捉えたものではないので注意が必要だ。
 また、得点確率というのも少々乱暴なところがある指標で、1点も6点も同じ扱いをすることが正しくない場面もある。今回は分布に差が見られなかったが、仮に「1点を獲りにいくのであればバント」、「大量点を獲りにいくのであれば強攻」という傾向がハッキリあったとしても、トータルの得点確率がほぼ同じであれば、得点確率だけで判断してしまい、こういう違いがあったことに気づかないだろう。得点確率というのが最も有効なのは「1点だけで良い場面」、例えば同点時の9回裏(延長回の裏も)であろう。
 無得点というのは「0点」の場合しかないので、これを「無得点確率」という指標で表すのは問題ないが、その逆の関係にある得点というのは「1点」〜「無限大」まで範囲(序列)があるので、これらを一括することで数値の詳細な情報が消失(ロス)されることがあるため、数値を過大評価または過小評価してしまわないように注意しなければいけない。


 バントをしない方が平均得点も得点確率も高いのであれば、何でもかんでも強攻した方が良いのか?ということになるが、これらはあくまで全体での結果であるので、無死1塁でのバントが絶対にダメというわけではない。例えば、投手のような打力のない打者が打席に入った時は何もしないで1死1塁になるよりはバントを試みてランナーを進める方が良いだろう。
 もし、1年間のペナントレースをバントなしで全て強攻策を採用したら、チームの総得点数は多くなるかもしれないが、リーグ優勝するほどの「勝てるチーム」にはならないのではないだろうか。確かに、野球とは点を取り合うゲームであるが、試合ごとに考えれば1点でも多い方が勝つゲームでもあるので、バントなしだと要所で1点を争う接戦を落とす数が多くなるだろう。

 バントを頑なに否定する人は強攻策が失敗する場合のことを深く考えていないことが多いではないだろうか。そこで左の樹形図(分岐図)をご覧いただきたい。これは無死1塁の1975回ついて、その後の作戦について分岐させたものである。

 まず、無死1塁での「バントを選択」「強攻を選択」の比率は、622回:1353回=31.5%:68.5%である。
 バントをした622回のうち、成功したのが540回なので、バントの成功率は86.8%になり、この時点での平均得点は0.61点、得点確率は37.4%である。
 一方、強攻した1353回のうち、「最良」へ結びつくのは50回で僅か3.7%でしかなく、毎回これを期待するのは少々ムシが良すぎるかもしれない。「拡大」へ結びつくのは442回の32.7%で、成功率は3割少々ということになる。強攻するということはこの場面になるのを期待していると言えるだろう。「妥協」になるのは101回の7.5%で、強攻した以上はあまり望ましい結果ではないと思うが、最低限である進塁打を放っているので、満足でも不満でもない結果と言えるかもしれない。
 一応ここまでが強攻策が実を結んだ結果である。

 強攻策を選択する以上、失敗した時のことも考えなければいけない。
 「縮小」へ陥るのは582回の43.0%となり、最も多い結果となる。もともと、野球というのはアウトになる確率の方が高いゲームで、今年の平均打率が0.250程度(出塁率だと0.280ぐらいか)なので、必然の結果と言えるだろう。連打が続いたり、連続して出塁するということはそんな簡単には起こらないのだ。
 「最悪」へ陥るのは177回の13.1%となり、1割以上の確率で2死無走者という最悪の状況が起こったことになる。
 「縮小」と「最悪」を加算すると、43.0%+13.1%=56.1%となり、半分以上の確率で得点が入りにくい状況へと悪化してしまうのである。2回に1回以上の割合で悪化するのであれば、アウトを1つ犠牲にしてでも9割近い成功率で確実に走者を2塁に進めたいと思う気持ちは大いに納得できるのではないだろうか。

 無死1塁でバントをするかどうかの判断は、現在のイニング、点差、打席に立つ打者の力量、その次に打席に立つ打者の力量、相手投手の出来など、様々な状況によって左右されるので、どちらが良いかはその時の状況次第ということになってしまうが、本ページでは「平均得点や得点確率だけを切り取って比較するだけではわからない」と結論づけたい。
 相関関係を説明した文献の中に、「全体で見ると相関が低いが、状況を分類すると相関が高くなる」という例が紹介されているが、ひょっとするとこれもその1つなのかもしれない。
 この後、シーズン終了までデータを集めてもどちらが良いかという結論は出ないだろう。もう少しデータが集まれば、チーム別に見ることで何か新しい発見があるかもしれない。また、今年はストライクゾーンが変更されたり、低反発球に変更されたりで、投高打低という近年では珍しい年であることから、去年までのデータ(できれば数年分)と来年以降のデータも数年分集めて検証する必要があるだろう。

 最後になるが、バントの有無によって得点状況がどのように変わるのかを厳密に調べたいのであれば、今回のような異なる場面での「バントをした場合」と「バントをしなかった場合」のデータを集めるだけでは不充分である。今回のデータで、「バントを選択した622回」と「強攻を選択した1353回」というのは(当然のことながら)異なる場面であるが、理想を言えば、1975回全てについて、「バントをした場合」と「バントをしなかった場合」の両方のデータが1975回ずつ必要である。
 何をバカなことを言ってるのか、と思われるかもしれないが、バントの有無だけを取り出して平均得点(または得点確率)を比較するということは、「バント選択の有無以外の状況(背景)は全て等しい」という仮定を置いていることになるからだ。実際には無死1塁という場面ではどちらか1つの作戦しか選択できないが、同じ場面で2つの作戦をそれぞれ選択した場合のデータを集めることによって、どちらがの方が多くの点が獲れるかを公平に検証することが可能になる。現実の場面では、投手、打者、点差、イニング、球場などの背景が完全に同一であることはまずないので、これらの同一性を保持するためには、同じ場面でバントをした場合としなかった場合の両方のデータが必要になるのだ。

 未来からドラえもんを呼んで「もしもボックス」などを使えば、選択されなかった方の作戦で得点がどうなったのかのデータを集めることができるが、そんなことは不可能なので、投手、打者、点差、イニング、球場なども考慮に入れて(=変数として取り込んで)多変量解析を実施する必要があるだろう。
 おそらく、点が入るかどうかはバントの有無で決まるのではなく、結局のところは「打者の力量」や「投手の力量」といった選手によって決まるのではないかと思う。野球には打順というのがあるので、バントするかどうかの作戦が先に決まるのではなく、次に打席に立つ打者のタイプによって作戦が決まるからだ。長距離砲で(バントが下手な)外国人打者が打席に立つのに、バントを選択する監督はいないだろう。ここで点が入った(または入らなかった)としても、それは強攻策が要因なのではなく、その外国人打者の実力(または相手投手の実力)の方が要因として大きいはずだ。
 それを証明できそうなものもあるのだが、7月時点のデータということで、まだ半分近くもペナントレースが残っているので、データが充分に揃ったシーズン終了後にお見せできればと思う。

 端々に偉そうな書き方をしてしまったが、自分の頭の中で考えていることの多くを書き出したつもりである。もちろん、自分の考えが絶対に正しいとは思っていないが、極端に間違ったことも書いていないつもりである。ここまで読まれた皆様にはどのように感じられたであろうか。


 今回のページ作成にあたり、下記ページを参考にさせていただきました。
 汝、バントするなかれ(1):24通りの場面での得点期待値(平均得点)が載っています。
 送りバントの成功率:無死1塁以外からのバントも考慮しています。バントの成功 or 失敗の定義は難しいということがわかります。




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