第3回 1年間の投手起用人数(2001.6.13)


2000年のシーズン、近鉄バファローズは年間30人の投手を起用し、1999年の近鉄の 27人のパ・リーグ記録を自ら更新した。ついでに述べると、その前は1997年の日本ハムの 26人、である。

なぜこれだけの人数を起用するのかというと、近鉄の投手陣が安定した成績を 残せなかったためで、梨田監督や小林コーチとしても頭が痛かったことと思う。チーム 防御率が4.66、規定投球回数以上が2人、それに加えて2年連続2ケタ勝利 なし、という不名誉な記録も樹立してしまった。左の表がその一覧(投球回数の多い順に 掲載)であるが、記録を眺めるだけで台所事情の苦しさがわかる。ツイドリーに至っては8月18 日のオリックス戦に4番手として登板したが、1死も取れずに降板しそれっきり となった。

一方、起用人数の最少記録であるが、私の手元に充分な資料が揃っていないためはっきりしたことは わからない。よってここでは限りある資料の中から大雑把に述べてゆく。
1990年代の最少記録は1990年の巨人で、わずか10人であった (右側の上の表参照)。この年は大差で巨人が優勝し、5人の10勝投手を輩出した。極めつけは 完投数70でこれも1990年代最多である。この時巨人で投げていた 香田や広田が10年後に近鉄で投げたというのも時の流れというものを感じさせる。
更に少ないのが1951年の巨人の7人で、これがおそらく2リーグ制 以後では最少記録だと思う(右側の下の表参照)。メンバーも凄いが、実質5人の投手で回していた のはもっと凄い。エースが酷使された時代の話である。

さて、今年は近鉄の前川が割と速いペースで白星を積み上げており(既に8勝)、2ケタ勝利は確実と 言えそうだ。ただ、前川に続く先発の柱がいないのは問題だ。




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